文明の十字路 トルコ紀行
トルコの田舎は男社会
トルコの田舎は男尊女卑の風習が今も健在である。モスクで礼拝出来るのは男性のみでモスクは基本的には女人禁制である。
トルコ建国の父、アタテュルクは女性解放、男女同権を唱え女性解放の象徴としてチャドル(スカーフ)の着用を禁止したが田舎では女性の大半は頭にスカーフをまとい、体の線が出ないようにゆったりとした衣服をまとっている。
そして、法律では男女平等を謳っているが田舎では女性が工場その他、外で働く事はまず考えられない社会である。
土産物店の店員も全て男性であり、田舎で女性の店員を一度も見かけなかった。ホテルの従業員も全て男性。レストランでもウエイトレスは一人もおらず全てウエイターである。ガソリンスタンドもしかり。
観光地で物売りをしているのも全て男性、ガイドブックを買ってくれとひつこくねだる子供達も男の子である。女性が社会に進出する事は忌み嫌われているのであろうか。
トルコでは小さな街にも必ずと云っていいほど喫茶店がある。トルコの田舎の喫茶店は我々が息抜きに通う酒場のような存在でどの店も数人の男達がチャイを飲みながらたむろしていた。
どの喫茶店もカップルはおろか全て男性ばかりである。女性は入る事を許されていないのか女性の姿を一度も見かけなかった。
ガイドのベルマさんの話ではイスタンブールやアンカラのような大都会は別としてトルコの田舎では女性は女性どうし何処かの家に集まって井戸端会議、男は男どうし喫茶店に集まって情報交換と世間話に時を過ごすそうである。
我々がトルコを訪れた時は丁度、冬の農閑期でも有りどの喫茶店も談笑する男達で賑わっていた。